くろろのたのしいディスカバリー(2022年1月)
十五少女『HATED』
1月は十五少女の楽曲を結構聞いていた。声優を起用して楽曲をリリースしていく新興コンテンツの一つ……と言ってしまえばそれまでだが、結構尖った展開を見せているのと、楽曲や世界観も特徴的で類を見ない感じなので少し気になっている。
2022年の1月1日にはプロジェクトを象徴するようなポエムとイラストがTwitterに投稿されている。リプライツリーでスレッド形式に連投されたツイートを合わせると全7件となっていて、これらがなかなかメッセージ性が強い。
全ての動物は皆子供として生まれ、大人になって死んでいく。人もその例外ではない。
— 十五少女 (@15shoujo) January 1, 2022
ある子は「早く大人になりたい」と願い、母親の口紅をこっそりと塗ったりハイヒールで出かけてみたりする。一方で「ずっと子供のままがいい」と願い、部屋に籠って義務のみならず同量の権利まで放棄する子もいる。 pic.twitter.com/3EsHcQEUJF
思春期の衝動であったり、モラトリアムの全能感や閉塞感といったテーマが根底にあるのだろう。ティーンエイジャーへの訴求力は強そうだ。"かつての若者"である自分のような人間にも訴えかけるものはある。いわゆる中二病的な雰囲気が強く毛嫌いする人も多いだろうが、半端な照れが無いこともあり切実な印象も受ける。
楽曲およびジャケットイラスト、キービジュアルにキャッチコピーといったものがコンテンツの大半を占めるものの、小説媒体で物語の概要なども小出しで公開されているようだ(未チェック)。サイバーパンクを意識したイラストと世界観はレトロさも醸し出す。小規模ながら1月に渋谷にて行われた『昭和百年展』にも出展しCD販売を行うなど、展開・ブランディングが珍しい。
『HATED』の楽曲群は元々がボーカロイド楽曲として制作されていたもので、高音域のボーカルが印象に残る。キャラクターCVと歌唱担当を分けるという方式を取っているのも特徴的。人間の声域を想定していないような音域が続くが、人間が感情を乗せて歌うことで、悲痛な叫びのようなエモーショナルな響きが強化されている気がしなくもない。
重厚な世界観設定書が配布されていたり、SNSの使い方も特徴的で、コンテンツ運営やブランディングという視点で見ていくのも結構面白いかもしれない。
▽▲TRiNITY▲▽『PRiSM』
にじさんじ発のグループユニットのアルバム。クラブ系のサウンドと声音が合っていて好き。
各メンバーの動画はちょろっと見たことがあるという程度なのだが、彼女らのパーソナリティが楽曲に落とし込まれた、キャラクターソング的な作りでは無さそうだ。▽▲TRiNITY▲▽というユニットの方向性、音楽性をはっきり定めてプロデュースされているように感じる。
kolme『Hajimete No Mini Album』
ガールズユニット、kolmeのアルバム。楽曲派の中でもtier1の音楽性を持っていると個人的に感じているkolmeだけど、なかなか売れていかない感じがある。自分も消費行動はあまり出来ていないのだが。。
単独ライブに行ってみたいと思いつつも、なかなかタイミングが合わず結局行けてない。それはさておき、もう少し気の利いたアルバムタイトルは無かったのだろうかという気持ちはある。
Ado『狂言』
Adoちゃんの初アルバム。CDを買ってライブ抽選に申し込みしようかと思っていたが、自身がアラサーの男性であることを思い直したりしてやめてしまった。何と戦ってるんだ。
ヒットシングル(?)の面々に加えて、アルバム新曲も粒揃いのナイスなアルバムだった。『会いたくて』、『ギラギラ』、『夜のピエロ』辺り、改めて聞いてみても名曲だなと感じる。アルバム曲では『マザーランド』、『過学習』がお気に入り。ただやはり既出の楽曲たちと比べると数段は落ちる印象。
リスアニ!LIVE 2022(2022.1.23 参加)
武道館で開催されたリスアニ!ライブの3日目に参加。二次元アイドル関連のライブにはそこそこ足繁く通ってきたものの、こういったアニソンライブには意外と行ったことが無かったので新鮮だった。
ナナヲアカリさんを初めてライブで見たのだが、『雷火×雷火』の歌唱力に度肝を抜かれた。やなぎなぎさんも生で見るのは初めてだった。南條愛乃さんはソロ名義での参加だったものの、『only my railgun』をワンコーラスだけ披露。fripSide降板で、今後もう生で聴ける機会はないものと思っていたのでワンコーラスでも有り難かった。
えのぐ 個別トーク会(2022.1.23 参加)
えのぐの"DDD"こと『Defiant Deadman Dance』発売記念のオンライントーク会に参加。ライブ中のパフォーマンスの印象が強いものの、ステージを離れればプロのアイドル。リアクションがとても可愛いし、話すと本当に良い子たちなんだというのがひしひしと伝わってくる。
スケジュール管理が下手すぎてリスアニライブと完全に時間が被ってしまったので、武道館を途中で抜け出してトークをしにいくという場面も。