月ノ美兎『月ノさんのノート』(2021.3.6 読了)
『にじさんじ』の委員長こと月ノ美兎さんによるエッセイ本。委員長が落としてしまったノートを拾ってこっそり読んでいる、という設定が読者には課せられる。
配信で触れ辛いような際どい話題など、本音に近しい文章が書き綴られていて面白かった。リアルイベントでの出待ちの話なんかは非常にスリリング。
本音に近しいと書いたのは、公式媒体ということもあってブレーキもある程度感じられたからである。ここに記されているのは氷山の一角であって、更なる深淵がディープウェブには広がっている気がしてならない。
ARIA The CREPUSCOLO(2021.3.6 視聴)
ARIAの劇場版第2弾。第1弾はARIAカンパニーに所属する灯里とアリシアに焦点が当たっていたが、今回はオレンジプラネットのアリスとアテナを巡ってのストーリーがメイン。なんかボロ泣きしてしまった。
劇場版と言いつつも割とベタな展開だったりするが、これまでの積み重ねが重厚なのもあってそれでも涙腺を刺激してくる。刺激的で変化の激しいシナリオでなくとも、日常と人間関係の機微を丁寧に描くことで内側からじわじわと浸食されていくような。時間が経って様々な変化があっても、そこは一貫してARIAであり、佐藤監督が守っているものであるように思った。
上映後にはキャスト舞台挨拶があり、ライブビューイングで視聴。キャスト陣の作品愛だったりARIAが繋げてきた縁が垣間見えた気がして感動的な時間だった。
最終章となる第3弾は姫屋の二人がメインとなる。この二人が一番好きなので、また映画館ですすり泣くオタクになってしまう未来が見える。
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(2021.3.8 視聴)
公開日に視聴。感想書こうかと思ったけど荷が重かったので断念。謎モチベで『甘き死よ来たれ』の和訳記事を書いたりした。
エヴァを改めて見返してやっぱり功績というか影響力が凄いなと思った。エヴァ以前とエヴァ以後で語られるのも頷けるなと今更にして思った。
ここなつ『ホシノメモリー』
『ひなビタ♪』 内に登場する姉妹ユニット『ここなつ』の新アルバム。
『ひなビタ♪』関連のストーリーは追わなくなってしまい(そもそも更新がほぼないのだが)、去年に行われたここなつのライブ配信も見ていない。『ここなつ2.0』の意味も良く分かっていないのだがそれはさておき、このアルバムはとても良かった。
各曲それぞれ異なるコンポーザーが楽曲提供を行っていて、トリビュートアルバム的な性格も有しているように思う。だが一方でコンセプトアルバムとしても成立しているからすごい。タイトルとジャケットから想起させるイメージが崩れることなく、アルバム全体で統一されていた。
enogu 3rd Anniversary Live - 臨戦態勢(2021.3.20 参加)
日本橋三井ホールで開催されたえのぐの3周年記念ライブに参加。『臨戦態勢』と銘打たれ、「戦う準備は出来てる?ーー私たちは、出来てるよ。」というキャッチコピーが掲げられるなど、非常に好戦的かつ煽情的なライブだった。彼女たちが自身を武闘派と称するのも納得である。
これまでのライブではMCの時間が多めに取られる傾向にあったが、今回はMCを意図的に短くしてパフォーマンスの濃度を上げたことを後日に語っていた。伝えたいことはパフォーマンスで語る。そういう姿勢は本当に格好いいと思う。現地参加したがそのエネルギーはひしひしと感じられた。
この状況なので発声はなし、スタンディングも禁止という環境だったのは残念である。観客を煽ったり盛り上げたりとライブの空間を作るのが上手なグループだと思うので、それが奪われてしまうのはかなりの逆風だと言える。厳しい期間だと思うが頑張って欲しい。頑張って欲しいとしか言えないのがもどかしいが。
余談になるが、ライブ中に地震が来たのだがその時の対応が冷静で恰好良かった。
坂本真綾 25周年記念LIVE「約束はいらない」(2021.3.21 参加)
別記事にまとめた。15周年ライブから10年経つのか……と感慨深くなった。
文野環
にじさんじ2期生、野良猫こと文野環さんに相当ハマってしまった。3月の最後の方はずっと動画を漁っていたような気がする。
自由奔放なスタイルで発言も予想外の角度からのものが多く、見ていて飽きない。作りこまれたエンタメとは違った面白さがある。パーソナルな部分も魅力的で、基本的には斜に構えてイキっているというキャラクターロールを見せるが、努力家な一面があったり真面目な場面では人格者だったりするのが好き。
麻雀素人のイロモノとして卓に呼ばれていた彼女が、麻雀大会への参加決定を機に猛特訓を行い、その実力を伸ばしていく軌跡は素晴らしかった。大会で結果を残せなかった際には分かりやすく落ち込んでおり、ゲームであっても手を抜かず本気で取り組む姿勢には後追いながらも心を打たれた。
中島愛『green diary』『Curiosity』
2月に発売となったアルバム『green diary』を少し遅れて聴いたがとても良かった。1曲目の『Over & Over』の韻踏みが心地よくて好き。テンポや曲調が変化していくのも面白い。tofubeats作曲の『ドライブ』もチルいサウンドと中島さんの歌声のマッチが素晴らしかった。イマイチだな、と感じる楽曲は一切なく、『メロンソーダ・フロート』のようなアニソン・声優ポップスど真ん中の素直なストレートもあり、非常に完成度の高いアルバムだと言える。
前作である『Curiosity』もほぼ未聴だったので聴いてみたが、こちらも素晴らしい。『最高の瞬間』を聴いている時は最高の瞬間である。フライングドッグの歌の上手い女は最高。
『水槽』はリリース時に結構聴いていたのだが、アルバムに進まなかったのが勿体ない。まあでもこのタイミングで辿り着けたから良いのか。