くろろのたのしいディスカバリー(2022年8月)

TOKYO IDOL FESTIVAL 2022(2022.8.5 参加)

鏡花水月

鏡花水月

  • ME RECORDS
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去年に引き続き参加。去年は22/7がバーチャルTIFに出ていたり、えのぐがリアルTIF&バーチャルTIFのダブル出場を予定していたりと個人的にホットなTIFだった。結局、えのぐのリアルTIF出場日は台風で中止となってしまったのだが、この年はえのぐがメインステージであるHOT STAGEのトップバッターを務めていて、去年のリベンジという意味でもかなり楽しみにしていた。

しかしながら、結果としてはかなりアウェーな空気を感じることなった。客席はだいぶ埋まっていたものの、次番手のババババンビなど、人気グループのために待機している人が大半で、えのぐの出番になっても着席したままだったり、スマホをいじっている人もかなりいた。そうした人は大抵が前方中央の良い席を陣取っているため、そのエリアが盛り上がっていないと、どうしても勢いが削がれてしまう。

バーチャルでの出演となると、観客側はまずそこにチャンネルを合わせるというか没入するための作業が必要になってくる。シラフでいると乗り切れないというのは、何度もライブに参加している自分でもそうである。ある意味で自分を騙す、自己暗示をかける必要がある訳だ。

VRアイドルを初めて見る場合、その異様さや不思議さがその作業を拒んでしまうわけだが、えのぐは持ち前の熱量で観客の魂に訴えかけるストレート真っ向勝負を挑むことでこれを打破してきた面があるし、それに呼応して既存ファンが盛り上がりを見せることで、ある種シラフでいることの方がむしろ異端であるかのような雰囲気をも醸成してきた。

しかしながら、従来とは比にならないキャパの会場で、場所取りで座席にいる観客が大半というシチュエーションにおいては、魂の叫びもどこか空回って聞こえてしまうし、ファンの盛り上がりも会場全体を酔わせるまでには及ばなかった。まあこれはVRアイドルだからというよりは、認知度の低いアイドルだったら同じことなのかもしれないが。

ともかくそんな訳で手放しで最高だったと言えるようなステージにはならなかったが、ライブ中のえのぐは最後まで堂々としていたし、そこに来た証を残すべく躍動していた。あの場にいたうちの何人かは分からないが、着実に誰かの魂には届いただろうと感じる。

えのぐの他には22/7がDREAM FACTORYで『韋駄天娘』など盛り上がる曲を聴けたのと、野外ステージで聴いた東京女子流も最高だった。東京女子流は良いアルバムを出した直後だったようで、そのアルバムからの選曲である『コーナーカット・メモリーズ』が特に良かった。

 

NANA MIZUKI LIVE HOME 2022 埼玉公演(2022.8.6 参加)

さいたまスーパーアリーナで開催された水樹奈々さんのライブに参加。フェスで見たことはあっても、単独公演に参加するのは初めてだった。『ダブルシャッフル』や『DNA』などジャズやオリエンタルなテイストの楽曲が良かった。ダンサーも豪華だったりでライブでも映える楽曲だなと感じた。

 

22/7 ライブツアー『ナナニジ夏祭り 2022』横浜公演(2022.8.11 参加)

先月の札幌公演から間隔を空けて、ツアー千秋楽となる横浜公演に参加。と言っても昼公演のみの参加で、夜は配信で見た。

札幌公演の項では西條和さんの調子が悪そうだったという風に書いた。横浜公演でも未だに本調子では無さそうだったが、札幌の時よりは若干復調していたかなとも思った。全通していたフォロワーのみんな曰く、札幌公演以降の地方公演でも同様の状態だったようだ。

『曇り空の向こうは晴れている』のMVが良かったのと、EP収録のユニット曲も結構好みだったので、セトリの満足度はかなり高かった。「君は誰だ?」の振付で膝蹴りのシーンがあって、刺さりに行きたかった。

札幌公演では天城サリーさんが不在だったのだが、この横浜公演を見て、存在感の大きさを実感した。居ると居ないとで全体の安定感というか締まりが全然違うなと感じた

 

えのぐ 大絶響祭 2022 SUMMER 第二陣(2022.8.27 参加)

3月のPossibleライブの項でも書いたが、えのぐは既存の枠組みに囚われないエンターテインメント作りをしているなと感じる場面が多い。今回の大絶響祭で和楽器バンド編成を採用し、手持ち楽曲の多くも和風にアレンジした上で披露するという、コンセプチュアルなライブとなっていた。俊龍サウンドが篠笛で再現されているところは笑ってしまった。

 

シャインポスト

何話を見た後の感想か忘れたけど、杏夏を筆頭にしてキャラクター造形が結構リアルな感じがしたのと、脚本やシリーズ構成も良いなと感じた。序盤で「嘘ついてるヤツが光って見える」という設定を目にしたときはおいおいマジかよと思ったものだが。

 

えのぐ『My Song』(2022.8.22 リリース)

既存のソロ楽曲に加えて新曲1曲ずつが収録されたアルバム。良曲揃いでクオリティも高いし、個々の得意分野というかコンセプトがしっかりと楽曲に現れているのがとてもいい。

Haruちゃんの楽曲は既存曲も含めていずれもチルくて素晴らしい。ヒナタナオさんの爽やか青春ロックサウンドも、歌唱力の高さも相まって、ポジティブなエネルギーが詰まっている感じがして好き。たまきちゃんの『恋、希う』は既存の電波曲とはガラッと変わって引き出しの多さを感じさせる。鈴木あんずさんの『Twilight』を聴くと、メロウなバラード曲に感情を乗っけて歌うことにおいて、この人の右に出る者はいないのではないかという気持ちになる。