森川葵さんの『おんなのこきらい』、『渇き。』

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最近気になっている女優に森川葵さんという方がいます。先週辺りに平日朝の情報番組で特集インタビューをやっているのを見て、これはチェックせねばという気に。1995年生まれの20歳とのことで自分よりも年下ですが、年齢では測れないような独特のオーラを纏っていて大物感があります。

元はモデルだったようですが、ここ数年は女優業でも活躍しているらしい。特集インタビューでも取り上げられていましたが、役作りと演技力が『憑依型』と呼ばれるレベルで飛び抜けており、とある作品では配役に合わせて髪型を丸坊主にもしたそうな。

そういう訳で、画像検索でいくら画像を眺めても、スクリーンの中での演技を見ないことには真の魅力がわからないということで、今回、森川葵さんの出演映画2作をレンタルして視聴しました。『おんなのこきらい』(2015)と『渇き。』(2014)です。

 

 

 

 

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『おんなのこきらい』では森川葵さんは主人公を演じている。主人公のキリコは『かわいい』存在であることに拘っており、その恵まれた容姿から自分を特別視している。そんな訳で職場の同性からは嫌われるが、それに対しても「お前らと一緒にすんなブス」と小声で毒づくなど、性格の悪さにも秀でたキャラクター。

同性には嫌われる一方で、男性に対してはかわいさと色目を武器に媚を売ってガンガン篭絡していく(同性にはビッチと呼ばれる)。しかしそんな手段が通用しない男性と出会い、まあそこから何やらかんやらという話でした。

ちなみにこの時の森川さんは既に坊主ヘアにした後だったので、エクステでロングヘアーにしているらしい。女性は誰でもそうかもしれませんが、髪型で丸っきり印象が変わりますね。

 

 

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「あたしアンタのこと嫌い。大っ嫌い」という、一部の人にはご褒美とも取れる台詞のときの森川さん。この辺りの表情もがっつり役に入り込んでいるためか、物凄く自然体に感じました。性格の悪い面倒な女というのが全身から伝わってきます。

 

 

 

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演技の一方で、演出面も見所がありました。内容は結構ドロドロしてたりするんですが、全体的にコントラスト低めの白んだ画面となっていてキュートな印象。また、『ふぇのたす』というアーティストが主題歌・挿入歌を担当しており、これもポップで女の子女の子した曲調と歌声。劇中、何度かこの『ふぇのたす』のPV的な劇中劇が始まる場面があって、力の抜けた感じがB級映画っぽくて良かったです。

 

 

 

 

 

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色々あって精神的に参ってしまう主人公と、そこにやってきて慰めるイケメンのシーン。ここは非常に印象的なシーンでした。ここからこの画が3分以上カメラ固定で続きます。二人の位置もずっと同じでノーカット。その間何が起きているかというと、ひたすら森川葵さんの嗚咽だけが続きます。ここの嗚咽もやはり『憑依』しているというか、悲痛な叫びが漏れ出ている感じリアルで、名演技だなあと感じました。

 

 

 

 

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精神的に参った結果ショートカットになった主人公。志田未来っぽいなと思うのは気のせいでしょうか。主人公の心境もここで一転し、まるで別人のような雰囲気になりますが、そういったキャラクターも見事に演じていて幅が広いなと感じました。

 

内容としては少女漫画的なドロドロがあり、女の子の醜い部分や格好悪い部分などが描かれていて単純に引き込まれるお話でした。主人公が報われなさ過ぎて後味がちょっと悪いなとも思いましたが。しかしこういう作品を見ると世の中ってセックスなんだなあ、僕の知ってる世の中と違うなあと感じてしまいます。

女の子はかわいいというだけで生きていける、チヤホヤしてもらえる…というのはおそらくそうなのだと思いますが、「果たしてそれは本当に必要とされていると言えるのか」という不安もそこにはセットで付いてきます。主人公もあるいはその不安を埋めるべく様々な男性に色目を使っていたのでしょう。容姿端麗な人にも身分相応の悩みがあるということですね。

 

 

 

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一方で『渇き。』も視聴。こちらでは森川葵さんは主演でなく、7番バッターといった感じの役柄。と言ってもかなり重要なポジションのキャラクターでした。薬物に手を出しちゃってる闇のある女の子。台詞が少なかったのであまり演技は見られませんでしたが、この髪型だけでもインパクトがすごい。

森川さんの出番は少ないけど、『渇き。』自体は前から気になっていたし、面白く見れました。『暴力・ドラッグ・SEX!』な内容で、R15指定も頷けるバイオレンスでエロやグロがたっぷりの映像となっていました。『告白』と同じ監督が撮っているということで、色使いや音楽などが特徴的。

 

 

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とにかく役所広浩さんの熱演がすごかった。大半は「ぶっ殺すぞ」「クソが」「うるせえバカ野郎」で会話してたような気がします。

オダギリジョーや妻夫木聡、ヒロイン役の小松菜菜などの演技も素晴らしく、第一線の映画はやっぱりハイレベルだなと実感しました。

 

そんな感じで、森川葵さんメインで映画を二本見たら有意義だったので今後も機会があれば出演作を開拓したいと思います。普段アニメしか見ないので二次元じゃない映画を見るのは久しぶりでした。。邦画だと役者の演技に着目して見られるのが面白いかもしれません。

 

 

参照・関連ページ

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森川葵 - Wikipedia

もりかわです。 -森川 葵 オフィシャルブログ-