くろろのたのしいディスカバリー(2021年10月)

 

 

TOKYO IDOL FESTIVAL 2021(2021.10.1〜10.2)

 

最大級アイドルフェスことTOKYO IDOL FESTIVAL。前年はオンラインでの開催だったが今年はお台場でリアル開催。不運にも台風の影響で1日目の公演は中止となってしまったが、2日目、3日目は無事実施の運びとなった。2日目には22/7が参加していたので現地参戦。また後述するがバーチャルTIFに22/7とえのぐが参加していたのでこれも配信ライブを試聴した。

 

①22/7 リアルステージ

海乃るりさん、倉岡水巴さん、武田愛奈さんが卒業を発表して以降初めてのライブ。持ち時間15分のステージが二つ用意されていた。

感情はこんなにも赤裸々に歌声に現れてしまうのか、という場違いな感想を抱いた。こう言い切るのはどうかとも思うけど、精彩を欠いた歌唱だったように感じた。笑顔を一切出さないメンバーも居たりとあからさまだ。その一方で普段通りに、むしろ普段以上に明るく努めるメンバーも居て何とも歪なステージになってしまっていた。フェスなので内情を知らずに見にきているお客さんも当然居たと思うのだが、魅力的に映ったとはあまり思えない。

プロなんだからそこは乗り切らないと、と思う反面、状況が状況だけに悪く言うことも出来ない。アイドルである前に人間なのである。ともかく壮絶な15分間だった。

 

②22/7 バーチャルTIF

TIFでは去年から「バーチャルTIF」というステージが追加され、こちらではバーチャルアーティストを招集しての配信ライブが行われるようになった。これに22/7のキャラクターたちが出演したのでこちらも試聴。

22/7のキャラクターライブは活動初期に一度だけ行われたことがあったようだが、それ以降は多くのファンに切望されながらも実現に至っていなかった。悲願のステージが遂に実現した格好である。

事前収録した映像を配信する形だったのでリアルタイム性が感じられなかった点は残念だった。またキャラクターモデルはナナオンの3Dモデルから大きな差が感じられず、またダンス中のカメラワークが常に引きの画でキャラクターの表情があまり見えなかったりと、強く期待していたのも手伝って手放しで満足出来るものでは無かった。

ただクオリティ云々はさておいて(じゃあ文句言うな)、22/7というコンテンツに求めていたものが形になったことがそれだけで嬉しかった。特にキャラクターが自己紹介しているところは良かった。

 

③えのぐ バーチャルTIF

VRアイドルえのぐもバーチャルTIFに登場していた。実はえのぐは現地ライブにも出演する予定で、リアルTIFとバーチャルTIFのダブル出演という史上初の快挙を成し遂げるはずだったのだが、リアルTIFに出演予定だった1日目が台風で中止になってしまいそれは叶わなかった。最も動員が多いメインステージに出演する予定だったので非常に惜しい。

しかしその逆境をエネルギーに変える形で、バーチャルTIFで躍動する姿には強く心を打たれた。25分間という限られた時間の中で、メドレー形式のセットリストを披露。その選曲はアッパーな楽曲からバラードまで幅広く、観客全員にえのぐというグループの魅力を刻み付けようという強い意思を感じた。

メドレーについても1コーラス目を一辺倒に順番に歌うのではなく、それぞれの楽曲の見せ場となる部分を厳選して組み込むという構成になっていたのが良かった。この構成はおそらくメンバー4人が主体的に考えたもので、自身の楽曲への理解度や自信があるからこそ為せるものであるように感じた。MCは必要最低限に抑えられていたが、そこでも彼女たちの目標とする夢を真っ直ぐに語っていて、TIFという場に賭ける想いが伝わる良いステージだった。

こうしたフェス形式のライブで、1分1秒を無駄にせず全力でやり切る姿勢は素晴らしいと思う。それは今年の1月の『VTuber Fes Japan 2021』の時にも感じさせてくれたことだ。

 

 

 

Elira Pendra

 

NIJISANJI ENのバーチャルライバー。基本的には長時間ゲーム配信などをやっている。英語の勉強にもなるかなと思ってちょくちょく見るようになった。配信時間がとても長いので全部追いかけるのは諦めているが……

にじさんじ海外勢の中では格段に日本語が上手で、日本語で話すタイミングも結構あって安心感がある。高難易度ゲームでミスをし続けても黙々とチャレンジし続けるストイックさは本人の真面目で可愛らしい性格とはギャップがあっていい。鈴原るるさんのようなネジの外れ具合を感じる。

 



ユニットで楽曲も出していて、この楽曲が綺麗で良かった。英詞に引っ張られているだけかもしれないけどELISAっぽいなと思った。

 

 

富士葵『チョコレート』

シンビジウム

シンビジウム

  • アーティスト:富士葵
  • インディーズ
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富士葵さんのアルバムを聴いていて気に入った楽曲。リリース自体はもっと前だったけど。

ピアノの音色が綺麗で印象的。ボーカルも優しく繊細で、しっとりと静謐な楽曲になっている。富士葵さんの歌声は力強い楽曲にも似合うけど、こういう楽曲でビブラートの効いた伸びのある歌声をたくさん聞きたい気持ちも強くある。

 

 

スピッツSPITZ JAMBOREE TOUR 2021 “NEW MIKKE” THE MOVIE」(2020.10.8 視聴)

 

スピッツのライブ映像が期間限定で劇場で上映されていたので見に行った。

ライブ映像を見るのは初めてだったが、黙々とカッコいい演奏や歌唱を届けようという姿勢が垣間見えて、ロックバンドだなあという印象を抱いた。ポップス的なイメージも少し抱いていたけどそれが明確に上書きされた気がする。ライブなのでパフォーマンスとしての魅せ方もありつつ、やはり一番は音楽を届けることが念頭にあったと思う。当たり前なのかもしれないが。

 

 

キミに贈る朗読会 サトラレ~the reading~vol.8(2021.10.10)

 

元22/7の帆風千春こと千春さんが朗読劇に出演。本人の情熱と実力もさることながら、響という大手事務所、更には自らカミングアウトした姉妹関係の話題性もあって、女性声優として良いスタートを切れたのではないかと思う。とてもおめでたい。

これまで朗読劇のイベントというのは参加したことがなかったのだが、小さな会場だったことも手伝ってか、マイクなしの生声を聴くことが出来たり現場の緊張感なども感じられて非常に楽しかった。

千春さんがトラック運転手を演じるシーンがあり、汚い言葉で怒鳴り散らかしていたのが良かった。

 

 

ミッドサマー(2021.10.12 視聴)

ミッドサマー(吹替版)

ミッドサマー(吹替版)

  • フローレンス・ピュー
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アマプラで試聴。超絶おもしろかった。TL内を検索したら公開当時に結構話題になっていたようだったが、読み流していたのか記憶にあまりなかった。

『明るいホラー』というのがキャッチコピーのようだがそれが非常に似合っていた。中盤以降は明らかにヤバイ映画だということが分かってくるが、序盤辺りから絵やモチーフをちらりと見せることで不穏な空気を少しずつ充満させていくのが巧みでゾクゾクとした。映画館で集団で見ていたら凄い空気になってそうだ。ヘレディタリー継承も見たいところ。

 

 

銀岩塩vol.4-5 FUSIONICAL STAGE「ABSO-METAL~黎明~」(2021.10.23 観劇)

 

22/7の海乃るりさんが出演していた舞台。1公演だけだが見に行けた。男性キャストが多く客層も女性が多めだった。アブソメタルシリーズはこれまでにもいくつか公演があったようで、ストーリーも地続きになっているらしい。

今回の『黎明』を見ての感想として非常に脚本が面白かった。アブソメタルという設定が地盤にあることもそうだが、青春的な甘酸っぱさ、命を賭けた闘いにおける熱さ、同時に冷酷さなど、様々な要素が詰まっていて興奮した。終盤、仲間の想いを背負って戦う主人公の姿にはうるっときた。『黎明』はこれまでのエピソードと比較すると過去編的な位置付けだそうだ。『黎明』で悪役として登場したキャラクターと主人公が最終的に手を組むことになるが、先のエピソードでは二人が正義として振る舞うことになるのだろう。別エピソードも見てみたい。

演技面でも主役男性二人については声量や迫力が凄まじくて感情に訴えかけるものがあった。海乃さんは声量的に少し押されている感じはしたが、低く威圧的な声がなかなかキマっていた。海乃さんが高台で仁王立ちして観客を見下ろすようなシーンがあり、これ俺の好きなやつじゃんってなりました。

 

 

えのぐ 個別トーク会(2020.10.10, 10.30)

BRAVER

BRAVER

  • アーティスト:えのぐ
  • インディーズ・メーカー
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BRAVER発売記念のトーク会に参加。白藤環さんは人気だったので売り切れてしまったが、それ以外のメンバーとは2回ずつくらいお話出来た。Zoomを用いたトーク会で、CD購入1枚あたり30秒くらい会話が出来る。坂道系のそれと比較するとかなりお得ではある気がする。

特段踏み込んだ話はしていないけど、ともかく応援してることを伝えられたので良かった。こちらの言葉を受けてとても喜んでくれるのが嬉しい。ライブの印象が強かったけど、実際に話してみると良い意味でアイドルだなあと感じさせられた。中でも夏目ハルさんは釣り力が高かった印象です。

YouTubeでの配信などで用いられているモデルと空間だった。ライブ中に使われているそれとは少し違っていて、表情の変化などが見えやすい。リアクションが表情にも出るので、直接話している実感が得られてとても良かった。

キャラクターと会話したのは22/7の藤間桜さん以来だったが、あの場合は向こう側に天城サリーさんがいてお互いがそれを認識しているという前提があったので、そういう意味では今回が初めてだったと言ってもいいかもしれない。とても良いものでした。

 

 

 

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