えのぐ「enogu 10 Days Live -遮二無二-」に参加した話

 

 

10日間連続ライブ(休憩は中1日)というイカれた公演をやると言ってのけたVRアイドルえのぐ。ライブパフォーマンスを磨く武者修行と位置付けられたこの公演は、10曲×10公演の合計100曲が披露された。各公演にはそれぞれテーマが設けられており、テーマに応じたセットリストが組まれる。公演によっては有名アーティストのカバー曲が披露されたりと常に挑戦と進化を続けている様子を見ることが出来た。

開催期間は2021.7.25 - 2021.8.5、会場は渋谷のライブスタジオ『渋谷WWWX』だった。自分が現地に赴いたのは7日目と10日目。1日目と10日目は無料でYouTube配信していたのと、ニコニコ生放送で有料配信していた分も数本見た。

5日目は『歌唱力全振りライブ』ということでバラード系の楽曲が多く披露されたほか、秦基博『ひまわりの約束』とMr.Children『HANABI』の楽曲カバーもあった。リアルタイムで見ておらずこのカバーについては公演後に知ったのだが、ミスチル好きとしては見るしかないということでニコニコの配信分を購入。

『HANABI』は飽きるほどに聴いた大好きな楽曲だが、歌い方だったり表現にリスペクトが感じられる素敵なカバーだった。4人の歌唱力の高さにも圧倒されたし、女声でハモったときにこんなにも良いものになるんだなという驚きもあった。この公演をきっかけにして『遮二無二』自体への熱量が上がったところが大きい。

7日目は『かっこよさ全振りライブ』ということでアッパーな楽曲を中心にセットリストが構成されていた。こちらは現地参加した。和田光司の『Butterfly』といきものがかりの『ブルーバード』がカバー枠。音声トラブル、と言ってもイントロに少しノイズが混じった程度だが、それを理由として『Butterfly』を2回連続で披露するというライブ巧者っぷりには感嘆した。『ブルーバード』のハモりも素晴らしかった。

8日目は『バラエティ盛り盛りライブ』で、ニコニコ生放送で後から視聴。楽曲のアレンジバージョンだったりユニットシャッフルを行うなど、既存楽曲のテイストを少し変えて披露するというコンセプト。中でも『Dreamig World』のアカペラバージョンは凄かった。主旋律としてパッションを抑えて落ち着いて歌い上げた白藤環さんも凄かった。夏目ハルさんのボイスパーカッションも凄い。四声でハモる「楽しさを届け合おうよJOIN US」のフレーズは本当に心地よかった。

10日目は最終公演、メンバー達の声に掠れがあったりと疲労が見え隠れする。しかしそれはここまで一切手を抜かずにやってきた証明でもある。残った力を振り絞り、気力とパッションと気合とパワーを籠めたパフォーマンスは文字通り魂を削っていた。最後の通算100曲目、この『遮二無二』のテーマ曲でもある『BRAVER』。高校野球の予選大会テーマソングにもなった、誰かの背中を押す勇気の歌。ラストサビ前、もはや歌唱の体を成していない、白藤環の全身全霊の叫びが天まで届くのを俺は見た。

ライブという戦場に賭ける想いにはまたも感情を動かされた。世界一のVRアイドルに。VRアイドルを当たり前に。革命を起こそうと頑張るヒトは眩しい。えのぐを応援したいと思っている理由はそれに尽きる。

 

■参照・関連サイト

https://enogu-official.com/20210601-2/

 遮二無二のページ。ニコニコで有料配信していた分が既に公開終了となってしまっているのが残念。1日目と10日目はYouTubeに無料で上がっているので是非。