くろろのたのしいディスカバリー(2021年1月)

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1ヶ月の良かったものを振り返るコーナー。

 

TVアニメ「22/7」Mission Paradise(2021.1.11 参加)

22/7のアニメイベント。元々は去年に開催予定だったのが延期され、ようやく開催された格好である。前半がトークで後半がライブという構成。前半はアニメに関連したクイズだったりアニメに関係ないゲームをやったりしていた。

アニメイベントということもあり、後半のライプパートではアニメEDで使用されていたキャラクターソングが披露された。去年の11月のライブでもキャラクターソングの披露はあったが、その際は1コーラスだけだったのに対して今回はフル歌唱。『孤独は嫌いじゃない』のダンスが段々好きになってきた。『夢の船』で和傘を持って踊る倉岡さんも美しく、後日『ヨルナイト』で暴露された裏側エピソードも含めとても良かった。

11月のライブでは8人曲だった『ムズイ』と『空のエメラルド』が11人曲として披露されたが、今回はデビューシングルである『僕は存在していなかった』が11人仕様に。8人と3人という線引きに対するあれこれはここで語り尽くせない程にあるので置いておくとして、この楽曲を全員で歌唱する瞬間がようやく来たのだという喜びは非常に大きい。

しかしその一方で、あとほんの少し早くこれが実現出来なかったものかとも思ってしまう。というのも、柊つぼみ役の武田愛奈さんは2020年12月31日を最後に自身の学業のために休業に入ってしまっている。これまで11人という数字に拘り、またある意味で演出もしてきた22/7にとって、「デビューシングルを11人で歌う」というのは最重要といってもいい出来事であるし、そのカタルシスに相応しい舞台、場所、シチュエーションが用意されて然るべきなのだが、実際は10人での披露というどこか中途半端な形になってしまった。

22/7のスタッフを無能だとは思わないし、 誰が悪いと批判したい訳でもないのだが、機を待ち続けることで不運な巡り合わせやタイミングが重なって良くない方向に進んでしまうこともあるのだと感じた。長らく待ち焦がれていただけに、不完全な形での『僕は存在していなかった』はどこか悲しく響いてしまった。

とは書いたもののイベントは大ボリュームで満足度の高い素晴らしいものだった。2月末のパシフィコ横浜でのライブへの期待も高まった。

 

 

瀬名秀明『魔法を召し上がれ』(2021.1.18 読了)

魔法を召し上がれ

魔法を召し上がれ

  • 作者:瀬名 秀明
  • 発売日: 2019/05/16
  • メディア: 単行本
  • オススメ度: ★★★★★★★★☆☆
 

ツイッターの方から借りていた本。読むのを一旦止めてしまい、かれこれ1年くらい借りっ放しだった気がする……。

レストランでテーブルマジックを披露しているマジシャンが主人公。マジック、ひいては"魔法"というものに対する捉え方が非常に美しく、全体を通してその哲学が根底に敷かれている。序盤が終わる頃からロボットが普及しつつある近未来の話であることが分かってくるのだが、このロボットと魔法の組み合わせというのがまた良かった。

マジックの具体的な描写が新鮮であり、脳内に思い浮かべながら読み進めるのが楽しかった。第二章では『美女と野獣』のモチーフが重厚に散りばめられ、そこで巻き起こる男女のロマンチックなやり取りと、その非日常を演出する魔法の存在、この辺りの文章が本当に感動的かつ巧みでもあって素晴らしかった。

 

 

舞台『勇者セイヤンの物語 〜ノストラダム男の大予言〜』(2021.1.22)

22/7の高辻麗さんがヒロインとして出演する舞台『勇者セイヤンの物語 〜ノストラダム男の大予言〜』を観てきた。開催延期や大阪公演の中止を経て、また東京公演も主要キャスト以外はマスク着用という形での開催だったが、1月21日〜1月24日の4日間、マチネソワレを含め無事走り切れたようで良かった。俺は2日目の夜公演に参加。勇者セイヤンシリーズは他のものを全く観ていなかったので少し心配だったが、単独でも十分に楽しめる内容で素晴らしかった。

高辻さんはこれが初めての舞台。オープニングアクトでダンスと共にキャストの紹介が行われるのだが、高辻さんはヒロインということで一番最後に紹介された。OP曲のクライマックスに合わせて『高辻麗』の名前が会場モニタに表示される瞬間は心に来るものがあった。

シリーズを通してRPGの世界が舞台になっているようだが、今回の物語ではそのRPGという設定の活かし方が非常に面白かった。RPGには主人公が一人だけというのが通例だが、今作では1つのRPGに2人の主人公が同居してしまうというイレギュラーが発生してしまい、そのイレギュラーが波及していく形でストーリーが膨らんでいく。高辻さんはヒロイン役だが、ヒロインもまた1RPGに1人の役職と言えるので、この辺りの扱い方も面白かった。

設定やストーリーも良かったが殺陣などアクションシーンも迫力があり、最後までずっと楽しめるエンターテイメントに富んだ舞台だった。高辻さんの演じるキャラクターは、22/7で演じている東条悠希とは大きく毛色の異なるキャラクターだったので、彼女の幅の広さを感じさせられた。舞台でも声優でも、何かを演じる仕事が今後増えていくとファンとしては嬉しいところである。

 

 

TENET テネット(2021.1.24 視聴)

TENET テネット(字幕版)

TENET テネット(字幕版)

  • 発売日: 2020/12/16
  • メディア: Prime Video
  • オススメ度: ★★★★★☆☆☆☆☆
 

Amazonプライム・ビデオで『インセプション』を観たのを皮切りに、『インターステラー』を観てこの『TENET テネット』も視聴した。前者二つは無料配信中だが、TENETに関しては無料配信は無いのでプライムビデオのレンタルで視聴した。400円くらいで買った瞬間から見られるのでまあお手頃。

難解な映画という前情報はあり、公開時期のタイムライン上からも一筋縄では行かない映画であることが何となく感じ取れた。「難解だか知らんが理解してやるぜ、対戦よろ」という感じで見始めたが、案の定まともに理解出来ずに終わってしまった。複数回見返したり、解説サイトなどを参照することでどうにか自分の中に落とし込めた状態である。

俺の頭の出来が悪いのは大いにあるが、それにしてもあれを一回見ただけで理解するのは到底無理だろうと思う。120分の映画なら120分の中だけで楽しめるように作るべきだという考えを俺は持っていたし、おそらくそういう意見が公開当時も猛威を振るったであろうことが想像できる。ただそういった考えを取り払い、映画の内容を後から反芻して整理した上で複数回劇場に足を運ぶというのが新たな様式として提示されたのかもしれない。そういった意味で本作は何か大規模な実験というか、全世界の人間を対象にした治験というかそんな感じにも思えた。

内容の理解には苦労したが、本作のギミックを取り入れた映像は新感覚で楽しかったし、頭は混乱していたものの視覚は終始喜んでいた。劇場で見ないといけない作品だったな。あとヒロイン役のエリザベス・デビッキさんがマブかった。

 

 

VTuber Fes Japan 2021 1日目(2021.1.30 参加)

 

個別で記事を作っているが、『VTuber Fes Japan 2021』の1日目に参加してきた。VRアイドル『えのぐ』を見たいと思って参加したのだが、様々な出会いや発見があり、久しく感じていなかったワクワク感や興奮を覚えた良いイベントだった。

VTuber文化の良さに改めて触れたというか、色々と意識の転換をもたらしてくれたように思う。今はイルミの針を抜いたキルアのようにクリアな状態である。そういった面では自分自身にとっても非常に有意義な時間だった。

 

GEMSCOMPANY城乃柚希 卒業記念企画動画【非公式】

VTuberフェスの記事でも取り上げているが、GEMS COMPANYの『ゴールデンスパイス』が非常にいいパフォーマンスだった。コメントを表示しながら配信映像を見返していく中で、メンバーの城乃柚希さんが1月で卒業、VTuberフェスが最後のステージになるという情報を目にした。

彼女のツイッターを見ていく中で、彼女がRTしていたこの動画のリンクが目に止まった。ファンの方々が有志で制作した卒業記念企画動画ということらしい。正直なところジェムカンのメンバーについては何も知らず、顔と名前が殆ど一致しないレベルなのだが、この動画を見て痛く感動してしまった。

外野が言うのもなんだがこんな風に送り出して貰えたら嬉しいだろうと思うし、バーチャルも生身も関係なく心が通い合う瞬間というか、本当に素晴らしい文化だなあと思った。

 

 

燦鳥ノム『Life is tasty!』

1月末のVTuberフェスに向けて予習をしたり、また実際に参加する中で、良い楽曲に出会う機会が多かった。ターゲットの年齢層も自分とは違うだろうと敬遠していた部分もあるが、熱いジャンルということもあり実力のある作曲家もハイペースで楽曲を卸しているように思う。

VTuber Fes Japanの1日目に現地参加した翌日、興奮醒めやらぬままに意気揚々とバーチャル世界にダイブし、金脈を掘り当てようとツルハシを振り下ろした結果、早々に行き着いたのが、"サントリー公式バーチャルYouTuber"こと燦鳥ノムさんであった。

前述したVTuberフェス2日目にも出演していたが、それまで存在を全く知らなかった。読み方さえもわからなかった。サントリー飲むって、そのまんまやんけ。コラボで歌っていたもののオリジナル楽曲の披露はなく、ソロでの歌唱も無かったので実際のところそこまで印象に残った訳では無かった。だがオリジナル楽曲がサブスクにあったので聴いてみたところ、これが凄まじかったのだ。

サブスクにあるオリジナル曲は3曲だけなのだが、どれも甲乙つけ難い程に素晴らしい。中でも初のオリジナル楽曲に当たる『Life is tasty!』は聴いた瞬間に衝撃が走った。サントリー公式キャラクターということで、彼女はサントリー飲料のキャンペーンガール的な役割を担っているようだ。そんなキャラクター性を損なわない、「忙しない毎日に束の間の休息を」と日常に寄り添うような、まさしく清涼飲料水のような歌詞が素晴らしい。清涼感と艶やかさが同居した歌声は美しく、バンド、ストリングス、ピアノの楽器群によるサウンドはリッチかつ滑らかで、この両者の調和が絶妙で非常に心地良い。

2曲目『君にルムウム』はリズミカルで可愛らしいのが最高。「見ル・飲ム・食ウ・読ム ルムウムざんまい」という歌詞が天才的。こんなのどうやったら降ってくるんだ。『僕たちはまだ世界を知らない』はストリングスとピアノが特に綺麗で、透明感と壮大なスケール感が共存した美しい楽曲だった。GLAY作曲であり、「GLAYらしさを感じる」という意見も多いようだった。GLAYを殆ど聴いてこなかったので俺に語れることはあまりないのだが。

音楽面においてはプロデュースの方向性や本気度合いを見るに期待しか出来ないので、今後のオリジナル楽曲が楽しみである。ペースが遅くても良いので引き続きハイクオリティなものを作って欲しい。

 

YouTubeでのラジオが先週あたりから始まっていて本日第3回が放送されていた。声が綺麗でキャラクターも愛らしくて癒される。清楚で上品な雰囲気を纏う一方、屈強なマイペースというか、他人にペースを乱されない強さがあり、時折見せる鋭利な切り返しやブラックジョークも侮れない。これでいて歌も抜群に巧いのだから、サントリーの刺客という感じである。一体何者なんだ……。

第2回ではなんと畑亜貴さんがゲスト出演するなど地味にヤバいラジオである。長く聴ける番組になりそうで楽しみ。

 


 

お分かりかもしれないが、今書いている時点ではVTuber関連への熱が高い。以前はそこに後ろめたさというか引け目というかがチラついたのだが、やはりVTuberフェスで色々な意識が変わったように思う。

その他にも1月はバイクを買ったというのが出来事としては大きい。今は寒いので気軽に乗り回すのは難しいが、春先にかけては気分転換のお供としても活用していきたいところである。初心者だが初心者なりの目線でバイクの記事なんかを書いて見るのも良いかもしれない。

 

Discovery by Mr Children (1999-02-03)

Discovery by Mr Children (1999-02-03)

  • アーティスト:Mr Children
  • 発売日: 1999/02/03
  • メディア: CD
  • オススメ度: ★★★★★★★★★★