2015年 年間アニメソング10選
気が付いたらもうすぐ年の瀬という時期になっていたので、タイトルの通り2015年のアニメソング十選みたいなのをやってみたいと思います。
『アニメ主題歌ベスト10』の方がしっくり来るかな…とも思ったんですが、劇場版の主題歌だったりキャラクターソングも入ってるので、『アニメソング』という便利で広大なジャンルに逃げました。
正直見てないアニメの方が遥かに多く、見る作品に偏りもあるので2015年を反映出来てるかと言うと出来てないんですが、その辺りは難しく考えず個人的に良いなあと思った曲を挙げていきます。
曲順はアーティスト名の降順で。なお、選出にあたってはフル音源を持っていることを条件としています。
1.Rally Go Round/LiSA
『ニセコイ:』(2015年4月 - 6月)のOP曲。
序盤から終盤までアップテンポで疾走感あふれる曲です。重厚なバンドサウンドは他のアニメソングとは一線を画する豪華さ。サビのギターがあり得ないくらい格好良い。サビではコーラス部分の多幸感も癖になります。
外しっぽい部分では、ホイッスルの音や応援の声が入っていて体育祭とかで流れてたら楽しく走れそう。LiSAのライブはちゃんと見たことないですが、間違いなく盛り上がるだろうなと思います。
アニメのOP映像が小さなストーリー仕立てになっていて、楽曲の雰囲気も相まって楽しい気持ちになれて最高。とにかく明るく楽しくて、暗い気持ちなんかも軽く吹き飛ばしてくれる曲です。
2.DREAM SOLISTER/TRUE
劇場版の制作が決定した、京都アニメーション『響け!ユーフォニアム』(2015年4月 - 6月)のOP曲。
作中で吹奏楽をやっているので、主題歌ももちろんオーケストラ編成。このオーケストラが非常に迫力があり、またボーカルの力強い歌声もそれに負けておらず、非常にエネルギッシュな楽曲だと感じます。
『楽しまなくちゃ まだまだフォルテシモ』という若干謎な歌詞がありますが、そんな雑念も押し退けてしまう圧力があります。ラストサビからの畳み掛けるようなラストスパートは圧巻で、もはや力技と表現してもいいくらいのオーケストラサウンドの総攻撃、無尽蔵の高音ボーカル。これはもう数の暴力、いや音の暴力。エネルギッシュでパワフルで、まさに青春の音楽です。
3.Angelic Angel/μ's
劇場版『ラブライブ!The School Idol Movie』挿入歌 「Angelic Angel/Hello,星を数えて」
- アーティスト:μ’s,星空凛(飯田里穂)・西木野真姫(Pile)・小泉花陽(久保ユリカ),μ’s,星空凛(飯田里穂),西木野真姫(Pile),小泉花陽(久保ユリカ)
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: CD
『ラブライブ!』の劇場版、『ラブライブ!The School Idol Movie』(2015年6月13日 公開)の挿入歌として使用された楽曲。
イントロから登場するスライドギター?が独特で、少し不思議で心地良いメロディーに仕上がっています。癖があるにも関わらず、キャッチーで安定感のある、何かすごい曲。ラブライブ楽曲の中では異質な雰囲気かもしれません。
エリーチカこと絢瀬絵里がセンターを務めており、ナンジョルノこと南條愛乃さんの美声が際立っていて最高。9人のサビもうまく纏まっていて完成度が高い。ラブライブ曲って極端に言うとこってり家系ラーメンみたいな、腹減ってるときに食べたらめちゃくちゃ旨いって感じの曲が多いと思うんですけどこれは完成度の高い海老ラーメンって感じです(?)。
楽曲単体でも素晴らしいんですが、劇場版の内容なんかを踏まえて聴くと、「大事なときは今なんだと気が付いて」みたいな歌詞がね…心に来るよね…。劇中のライブ映像も神懸かって素晴らしいのでやはり合わせて視聴するのが良いでしょうか。
4.これから/坂本真綾
『たまゆら』の劇場版『たまゆら~卒業写真~』(2015年4月4日 -全4部作)シリーズの主題歌。
『これから』というタイトルに表れるように、未来を見据えた若者の目線で書かれた歌詞がひたすらに素晴らしい。劇場版に向けて書き下ろされた曲とのことでシンクロ率もすごいです。
どんなさよならにも意味があるって誰かが歌ってた
私にはまだわからない ああこれからそれを知るために
この「わからない」っていうのをストレートな言葉で表現してるのがこの楽曲のすごいなと思う部分です。歌い方を取ってみても「わからない」という部分を迷いなく、むしろとても力強く歌う。
未熟であることを正面から受け止めて、これから一つ一つわかっていけば良い。曲自体はオーソドックスなスローバラードという感じですが、歌詞が加わると、可能性に満ち溢れた壮大な未来が広がっていくイメージが湧いてきて最高。坂本真綾さん作詞・作曲ということで、最高の女性ということがわかります。
劇場版は全4部作で、現時点では3部目まで公開。高校卒業を控えたキャラクター達もこれからの未来というテーマに直面しているところ。どんな選択をするのか、どの道に進んでいくのか、私も見守っています…。
5.アイデンティティ/酒井ミキオ
『落第騎士の英雄譚』(2015年10月 - 12月)のOP曲。
今回の十選では唯一の男性ボーカル曲。ラノベアニメということで期待を裏切らないというか、厨二っぽいかっこよさがたまらないですね。当て字だらけの歌詞も様式美というものです。ボーカルも熱くかっこよくて惚れ惚れします。OP映像もステータスをかっこよさに全振りしている感じが非常に良いです。かっこいいしか言ってない。
トランペット(サックス?)が特徴的で影に隠れていますが、歪んだギターサウンドも本格的で、厚くて熱いサウンドが最高です。サビ前やCメロの間奏部分の、ここだというタイミングで期待通りグッと引き込んでくるのも素晴らしい。軽快なテンポで聴きやすく、燃え歌として筆頭になっていきそうな楽曲だと思います。
6.君色シグナル/春奈るな
『冴えない彼女の育て方』(2015年1月 - 3月)のOP曲。
イントロ・サビの綺麗なストリングスが印象的。アニメのコンテクストは持ち込まれておらず、真っ当な恋愛ソングという感じです。何も知らないまま聴かされてJ-POP歌手の歌ですと言われたら多分信じる。
回りくどい比喩を用いず一貫した語り口調で丁寧に表現される女子像は、聴いているうちに形になってきて歌い手の世界に引き込まれていきます。女の子の実直な心情がストレートに綴られていて最高です。小細工ナシの正統派恋愛ソング。
7.ホワイトギフト/小野寺小咲 (花澤香菜)
『ニセコイ』のヒロイン、小野寺小咲のキャラクターソング。
厳密に言うと楽曲が世に出たのは2014年の冬コミみたいなんですが、まあそこまで厳密に言わなくてもねえ。ということで、2015年発売のベスト盤に収録された2015年の曲として選出。
しんしんと降る雪が目に浮かぶようなメロディは、花澤香菜さんの掠れめの声と相性抜群です。花澤さんはこの曲のような、そっとささやくような優しい歌い方が魅力が出ていて良いと思います。歌詞なんですが、キャラクターの奥ゆかしさと雪の美しさと冬の暖かさとが絶妙なバランスで纏まっていて、油断すると感情移入して涙腺が緩んでしまうくらいの完成度。
ベスト盤にはDVDが付属していますが、そのDVDに収録されているこの楽曲のPVが素晴らしいです。PVと言っても撮り下ろしではなく、アニメ本編の映像を切り貼りした感じのものなんですが、名シーンを振り返りながらこの歌詞を聴くとやっぱり心が動きます。関連メディアから何から何まで素晴らしい1曲です。
8.やさしい希望/早見沙織
『赤髪の白雪姫』(2015年7月 - 9月)のOP曲。
早見沙織さんの1stシングルですが、1stとは思えない貫禄の歌声ですね。これまでソロデビューしていなかったのが意外。作中に登場するような平和な王国を想像させる、牧歌的で広がりのあるメロディーが、リスナーを楽曲の世界観に引き込みます。『明日のナージャ』の世界観が近しいと感じます。同タイトルの主題歌にしても行けそうな感じ。
力強くも清らかな伸びのある歌声がとにかく最高。日本の宝と言っても決して過言ではない…。アーティスト・早見沙織としての魅力と方向性とを存分に示した楽曲だと思います。
9.Hotel Moonside/速水奏 (飯田友子)
『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場するアイドル・速水奏のキャラクターソング。ソーシャルゲーム発信のCD楽曲なので厳密に言うとアニメソングじゃないのかもしれませんが、厳密に言わなければアニメソングで大丈夫(?)ということで選出。
アイドルマスターシンデレラガールズの3rdライブ『シンデレラの舞踏会』のライブビューイングに参加して、衝撃を受けたのがこの楽曲でした。ライブで初めて聴きましたが、アイドルが歌う曲とは思えない程クオリティや気合いの入れ方が凄まじい。特にライブでは演出が凝っていて素晴らしく、サイリウムを振る手も止めて棒立ちで聞き入ってしまいました。
重厚なエレクトロサウンドはインストだけでも十二分に聴ける程に極上ですが、透明感のあるボーカルがそれを壊すことなく見事に調和していて最高の楽曲になっています。楽曲が最高潮に盛り上がる部分で絶妙に入るボーカルの「1,2,kiss kiss」は、一種のトリップ状態に陥るほどの浮遊感と多幸感を与えてくれます。もはや電子ドラッグですね。
ヘッドホンで爆音で聴くのが良。新品が700円前後で買えるので買わない手はない(何故か宣伝を始める)。
10.Magic Parade/大原ゆいこ
『リトルウィッチアカデミア』の劇場版、『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』(2015年10月9日 公開)の主題歌。
ピアノ・バイオリンの滑らかな曲調と耳当たりの良いボーカルが心地良い一曲です。サビでは一転して壮大な盛り上がりを見せ、ファンタジックな雰囲気も漂う素敵な曲。
題名にパレードとありますが、ガンガン大行進という曲ではない。静まった夜中に魔女の箒で街を優雅に飛び回る…というイメージがしっくり来るかなと感じます。作品が魔法少女ではなく魔女っ娘モノということもあって、異国情緒や夜の雰囲気を落とし込んでちょっぴりクールに仕上げられているのではないでしょうか。
ボーカル・大原ゆいこさんは、この曲が1stシングルとのこと。路上ライブやライブハウス演奏、ツイキャス配信など精力的に音楽活動をしている様子なので今後にも注目です。
1.Rally Go Round/LiSA
2.DREAM SOLISTER/TRUE
3.Angelic Angel/μ's
4.これから/坂本真綾
5.アイデンティティ/酒井ミキオ
6.君色シグナル/春奈るな
7.ホワイトギフト/小野寺小咲 (花澤香菜)
8.やさしい希望/早見沙織
9.Hotel Moonside/速水奏 (飯田友子)
10.Magic Parade/大原ゆいこ
という訳で、以上の10曲が好きなやつです。年内に発売控えたCDもある中でちょっと早い気もしますが、書けるときに書かないとタイミング逃しかねないので。音源聴きながら書いてたら新しい発見があったりしたのが良かったかな。
来年もしやるとしたらもう少し分母を増やせるように頑張りたいです。